山本屋総本家 タワーズ店(愛知県名古屋市)

文: 加藤集平

前日の博多遠征から青春18きっぷを使って自宅のある横浜に戻る途中、時間に余裕もあったので、前々から気になっていた名古屋の味噌煮込みうどんと、豊橋の豊橋カレーうどんをいただくことにしました。味噌煮込みうどんといえば名古屋の誇る伝統の名物料理、対して豊橋カレーうどんは地域おこしの一環で新たに開発された豊橋の新名物です。

さて、まずは味噌煮込みうどんを食べるためだけに名古屋へ。今回訪れるのは味噌煮込みうどんの代表店である
  • 山本屋総本家
  • 山本屋本店
です。屋号もロゴもそっくり(※)ですが一応無関係のお店です。創業は山本屋総本家のほうが古く(1925年)、山本屋本店が後からできたもよう。どちらももともと名古屋にあった「山本屋」という別のお店の屋号を引き継いだと主張しているとか。バッグのキタムラキタムラK2一澤帆布一澤信三郎帆布喜一澤…のようにドロドロではないでしょうが、屋号が似ていて本家争いをしているという点では共通ですね。


最初に訪れたのは名古屋駅の駅ビルであるセントラルタワーズの13階にある山本屋総本家 タワーズ店
山本屋総本家のある13階と12階がレストラン街になっているのですが、そんな高層階にみんなわざわざ食べにこないだろう…と思っていたのが大間違い。かなりの賑わいで、各店舗大行列。


山本屋総本家も例に漏れず行列で、入店できるまでしばし待ちます。


ロゴがかっこいいです。


行列に並んでいる間に注文を取ってくださいました。
名古屋コーチンに目がくらみながらも…普通に普通煮込うどん(1008円)を注文。


入店して2人がけのテーブルに案内されます。お茶とおしぼりをいただきしばらく待っていると、うどんが到着。
写真のように、小さな土鍋に入ってやってきます。


食べるときにはまず土鍋のふたを開けるわけですが、ひっくり返した土鍋のふたを取り皿のようにして食べるのが作法とのこと。「取り皿」を使っている写真は撮り忘れてしまいましたが…。


「味噌汁」の中に、麺、太いねぎ、かまぼこなどが入っています。
では、いただきます。まずはうどんを口に…おや!

かたいです。相当かたいです。口に入れるまでもなく、持っただけでわかるほどです。


多くのうどんはもっと柔らかいですから、持ち上げているお箸の周りにすっとまっすぐ垂れ下がります。最近讃岐うどんの一部ではやっている、柔らかいけどコシのある「しなやかな麺」では特にそうです。ところがこの麺、あまりのかたさのためにお箸の周りでゆったりとした弧を描き、針金でも入っているかのようにうねりながら垂れています。

それもそのはず、断面を見るとこんなに芯が残っています。中心からおよそ半分程度は芯です。


恐るべし、名古屋です。名古屋からそう遠くない伊勢の伊勢うどんがこれでもかというほど柔らかい麺なのと対照的です。近いのにこんなに違うのは不思議なものです。

さて、そろそろ食べることにします。

麺はやはりかたいです。かたいのですが、池袋の武蔵野うどん うちたて家のように強い弾力で押し返してくるわけではなく、ひたすらかたいです。しかし、こんなにかたくて半分くらい芯なのに、そのすぐ外側まで「味噌汁」がよく染みています。「味噌汁」については味噌煮込みうどん経験が浅いのでよく分かりませんが、とても味が濃く塩辛いのだけれどもつらくはならないギリギリの、絶妙な味付けです。

私は使わなかったのですが、一味唐辛子と七味唐辛子の入っている容器がユニークでした。


普通は、上の写真でいう一味と七味の間の節で切ったものだと思います。

名古屋での味噌煮込みうどんは初めてでしたが、楽しい体験でした。
では次のお店、山本屋本店 名古屋駅前店に移動です。

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